現代画報8月号に「社会不安障害」の記事が出ていました。人前で何かをすることによって悪い評価をされるのではないか、周囲から注目を浴びるようなことをして、恥ずかしい思いをしてしまうのではないか・・・、など、他人に悪い評価を受けることや、人目を浴びる行動への不安により強い苦痛を感じたり、身体症状が現れ、次第にそうした場面を避けるようになり、日常生活に支障をきたすことを、社会不安障害(SAD:Social Anxiety Disorder)といいます。
この社会不安障害(SAD)は性格の問題ではなく、精神療法や薬物療法によって症状が改善することがある心の病といわれています。ちょっと恥ずかしいと思う場面でも、多くの人は徐々に慣れてきて平常心で振る舞えるようになりますが、社会不安障害(SAD)の人は、恥ずかしいと感じる場面では常に羞恥心や笑い者にされるのではという不安感を覚え、そうした場面に遭遇することへの恐怖心を抱えています。
社会不安障害は強い不安症状が自律神経に作用し、さまざまな身体症状を発症することすらあるそうです。比較的頻繁に見られるものに、顔が赤くほてる、脈が速くなり息苦しくなる、汗をかく、手足や全身、声の震えなどがあるようです。
また症状が慢性化してくると、「うつ病」や「パニック障害」等、別の精神疾患の合併が問題となります。さらに不安な気持ちを回避するためにアルコールを多量に摂取するようになり、「アルコール依存症」を引き起こすこともあるため、充分に注意することが必要です。
社会不安障害は、薬物療法や精神療法など、治療方法があるので、ただの恥ずかしがりの性格だと軽視せずに、自分のまわりでこのような症状の人がいる場合は早急に治療を進める必要がありそうです。
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