ある主婦を対象としたモニター調査が実施されました。オーストラリア産、アメリカ産、日本産の牛肉をさまざまな方法で調理し、産地を隠してどれが一番おいしいかを答えてもらう調査でした。
「やっぱり国産が一番おいしいわね。」 「外国産の牛肉とは全然違う。」そのような意見があちこちで聞かれる中、結果としてもっともおいしいとされたのは、「オーストラリア産」の牛肉でした。自分が日本産の牛肉を選んだと信じていたモニターの方々は、驚きを隠せません。しかしその後、「そういえば、少し臭いがあると思った」 「よく考えたらやっぱり違う方(日本産)の肉のほうが柔らかくておいしかった」などと言い出す始末。
「国産食品は安全でおいしい。」 「外国産の食品は安いが国産より安全面で不安があり味が落ちる。」このように考えている日本人は多いでしょう。でも、果たして本当にそうなのでしょうか?
中国の餃子事件、ほうれん草残留農薬事件。アメリカの狂牛病事件。最近で思いつくだけでもこれだけ恐ろしい事件が起こっています。やっぱり一見外国産食品は安全ではないように見えます。しかしながら、外国産食品に対する検査は年を追うごとに厳しくなり、その検査の中で発覚したのが上述の事件です。では国内産食品に対する検査は・・・?食品の種類にもよりますが、検査の基準は外国産と比較すると相当ゆるいものであり、中にはまったく検査なく市場に出回る食品もあります。ある調査では、単位面積あたりの農薬の使用量は日本が世界一多い、とも言われており、そのような食品が安全であるという保証には疑問符がつきます。
一消費者としては、国産食品が安全でおいしいと信じたい気持ちはやまやまですが、こういった状況も頭に入れて、日々の食事について考える必要があるのではないかと思います。
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